言葉と表現と射影のブログ

アクセスカウンタ

zoom RSS 真理を奪われた言葉達が繊細に紡ぐ意志、書く運動、エクリチュールである移民達

<<   作成日時 : 2012/04/17 11:00   >>

トラックバック 0 / コメント 0

移民の風景。移民というのは、必死でなにかの入り口に入ろうとする人々です。そうしてそこに入ってみたら、大抵は、屋根も柱も壁もない家に入っているのです。母国語を持つ人々の間で共通の言葉を探し、内側に行こうとするけれどもが、知らず知らず外へ外へと押し流されていく移民達の思い、故郷喪失者達の悲しみ。
屋根も柱も壁もない奇妙な家は、デザインは不可能、設計図も描けません。しかしそういう奇妙な家は本に似ていると思うのです。本を読む行為は、共通の言葉を探し内側に行こうとする努力の最中に、外へ外へ押し流されていくような距離そのものだからです。本の内部には人の声も眼差しもありません。
本は元々、屋根も柱も壁もない家の如く、人の声も眼差しもありません。そんな砂漠の様な空白を覆い隠そうとして、一頁一頁に知識の布がかけられますが、愚行と言わざるを得ませんね。それでは、真理を奪われた言葉達が繊細に紡ぎだす意志が、書く運動が、エクリチュールである移民達の涙が、見えなくなってしまうではありませんか。

あまりに遅すぎたのですが、最近やっと、何故私は本の絵を描くのか、理由が分ってきました。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文
真理を奪われた言葉達が繊細に紡ぐ意志、書く運動、エクリチュールである移民達 言葉と表現と射影のブログ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる