テーマ:演劇

人間の危機とはなにかを問う市民の劇場 ー東京演劇アンサンブルの「第三帝国の恐怖と貧困」の感想文 2

人間の危機とはなにかを問う市民の劇場 ー東京演劇アンサンブルの「第三帝国の恐怖と貧困」の感想文 2 1、東京演劇アンサンブルは、大学のベンヤミン研究者をブレヒト小屋に招いて当時のドイツの政治状況がいかに現代日本に似ているのかについてかんがてみることになった。そもそも、ファシズムはいかにファシズムになるのだろうか?ナチスのフ…
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人間の危機とはなにかを問う市民の劇場 ー 東京演劇アンサンブルの「第三帝国の恐怖と貧困」の感想文1

人間の危機とはなにかを問う市民の劇場 ー 東京演劇アンサンブルの「第三帝国の恐怖と貧困」の感想文 (1) 1、敗戦から10年、1954年に創立した東京演劇アンサンブルは、18人の平均年齢20才、「企画も深くあったわけではない、若者の思いで発足した集団だった」と入江洋祐氏は当時について語る。この三年後に、「第三帝国の恐…
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アゴタ・クリストフのユーモラスで風刺的な小戯曲『ジョンとジョー』ー東京演劇アンサンブルのスープ劇場

アゴタ・クリストフのユーモラスで風刺的な小戯曲『ジョンとジョー』ー東京演劇アンサンブルのスープ劇場 ・アゴタ・クリストフのユーモラスで風刺的な小戯曲『ジョンとジョー』(堀 茂樹氏訳)を、劇団〈東京演劇アンサンブル〉が上演します。今日ブレヒト芝居小屋で稽古を見学させていただきました。演出家の三由寛子氏は、クリストフの「道路」を見事に…
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宮沢賢治「銀河鉄道の夜」(1927)を読む

宮沢賢治が「銀河鉄道の夜」を十回以上書き直していたことについて、演出家の入江洋佑氏は、シュールレアリズムからリアリズムへと書き方がかわっていった事実に注目しています。なぜでしょうか?まず時代背景に注目しながら「銀河鉄道の夜」の思想を掘り返してみます。賢治は、はじまりは'日比谷焼き討ち事件'から、終わりは'満州事変'であったと構成されるよ…
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演劇感想文 ー 東京演劇アンサンブルの宮沢賢治「銀河鉄道の夜」

演劇感想文 ー 東京演劇アンサンブルの宮沢賢治「銀河鉄道の夜」 宮沢賢治は「銀河鉄道の夜」を十回以上書き直しましたーシュールレアリズムからリアリズムへと。賢治の死後、最終的にその弟から信頼を受けた東京演劇アンサンブルが、当作品の著作権を得て日本での初公演が実現していく契機は五十年代からはじまります。入江氏のお話によると、…
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東京演劇アンサンブル「はらっぱのおはなし」(関根信一演出) の感想文

何かを欠いたものからしか、美やドラマが生まれない。 が、「完全な合理主義」の動物や虫だっているはず。 だから動物とか虫であること自体が偉いとは限らない。 何かを欠いた存在こそ欠けてはならないんだ。 記憶の中にはひそひそとまわりを観察する虫の世界があった。舞台へ行く。 風の振動に反応する強い感覚の虫…
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研究「トランスレーションズ」

「トランスレーションズ」は1980年9月23日、デリーのギルド・ホールでフィールド・デイ演劇集団によって初演された。 フィールド・デイ演劇集団はブライアン・フリールとスティーブン・レイによって組織された。「トランスレーションズ」はその最初の公演である。 舞台はドネゴール州のアイルランド語社会であるバリャ・ビョーグある…
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感想文ー東京演劇アンサンブル憲法集会『憲法を語ろう』 (5月17日)

第六回憲法集会は、「物語」「弁舌」「歌」から成り立っていた。つまり、寸劇仕立て『くらべてみよう 自民改憲案』、海自いじめ裁判の弁護団長岡田尚弁護士の講演、林光の憲法前文ソング、という三部構成だ。「物語」をなす寸劇は驚きだった。俳優達が書いた寸劇によって、安倍の憲法改正案の現行憲法との差異が非常に明確になってくるのであった。本当に不思議だ…
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ブレヒト「屠畜場の聖ヨハンナ」(東京演劇アンサンブル)の感想文 ー その3

ブレヒト「屠畜場の聖ヨハンナ」(東京演劇アンサンブル)の感想文 ー その3 モーラーは痛さを感じていました。最後に、'右側'から街頭に現れたとき、吹雪く寒々とした痛いほどの寂しさから逃げ出したくて、友と出会う為に降りてきてしまったひとりの人間の姿ではなかったではないでしょうか。ヨハンナは孤独に直面します。しかしその孤独(s…
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ブレヒト「屠畜場の聖ヨハンナ」の感想文 (東京演劇アンサンブル公演)ーその2

ブレヒト「屠畜場の聖ヨハンナ」の感想文 (東京演劇アンサンブル公演) ー その2 「屠畜場の聖ヨハンナ」では、舞台中央にある装置に向かって投射された文字列が電報の如く走るのは、ツイッターを思わせます。資本の側にある新聞とテレビが必ずしも伝えてくれなくなってしまった、声なき声をいかに結集していくか、その問題をつきつけてくる芝居。劇…
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ブレヒト「屠畜場の聖ヨハンナ」の感想文 (東京演劇アンサンブル公演)

ブレヒト「屠畜場の聖ヨハンナ」の感想文 (東京演劇アンサンブル公演) 公の空間とは、未来の世代に大切なことを伝える空間のことである。この公の空間は、人びとが妨げられずに自由に接近できる'道'として思い描かれてきた。そうして、例えば、1939年の'子供の十字軍'では、迷った五十五人の居場所を伝える救いの手紙を一匹の野良犬に託…
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Study on 「THE FREEDOM OF THE CITY」(BY BRIAN FRIEL

かくもおさまらない、スポーツに熱狂する愛国主義が、新聞等のマスコミから言葉の魂を追放しているという現実は、なんと形容したらよいだろうか?どうにも止まらない、解釈改憲の横暴に気がつかさせないためには、戦前に行われた検閲みたいに特に黒く塗りつぶす必要もなかったみたい... Irex latifolia is t…
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紛争地域から生まれた演劇シリーズ; 「修復不能」(アフガニスタン)の感想文

今日、東京芸術劇場アトリエウウエストで、公家義徳演出「修復不能」(アフガニスタン)のゲネプロを観劇。 紛争地域から生まれた'わたし'に、誰にも似ていない誰かが近づいて来る。意味を意味で刻むポストコロニアリズムではなく、重大な事は対立する民族の秩序の背後にもう一つの秩序があるということをわれわれが知っていることだ。それは、正義と人間…
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東京演劇アンサンブル『桜の森の満開の下』の感想文 - 演劇人たちの信頼のこと

モルドヴァ、ルーマニアから帰還した、東京演劇アンサンブル「桜の満開の下」を観劇しました。アイルランド公演とは異なるものをたしかに観たのだという感想をもちました。これは、生成変化する演劇です。ところで原作である坂口安吾の文学に一番欠けているのは民衆です。したがって、演劇の課題は表現上、いかに民衆を呼び出すかということに集中します。そうして…
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安吾の「方法としての鬼」が現在のわれわれに問うこと- 坂口安吾「桜の森の満開の下」の別の読み

「桜の森の満開の下」の別の読み ー坂口安吾における近代批判としての鬼神論 「桜の森の満開の下」は、登場してくる鬼はそもそもどこから来たか、結局どこへ行ったのかという幸福なロマン主義的な迷宮に、われわれを誘います。が、迷宮それ自身は、近代に他なりません。つまり、自らの合理的解釈体系の外部を鬼と名づけてきたのは近代で…
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東京演劇アンサンブル「忘却のキス」の感想

・舞台とはそもそも遠くからくる。そして意外にも、プイグとプルーストが見事に描いたように、キスも同様に、そもそも遠くからくるのだ。隕石よりも遥か遠くからかもしれぬ。キスがもつ異様さとは何か?キスがもつ異様さとは、同一的に安らうものに他者が与える異様さである。そうして、出会われるキスの他者性は、「リカルダ」の生を絶えず外部へと開いて…
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感想文;Martin Shermanマーティン・シャーマン作「Rose」 志賀澤子出演

感想文;Martin Shermanマーティン・シャーマン作「Rose」ブレヒト小屋にて 志賀澤子出演。この芝居では、観客は、近代的な<もの読み的存在>とは異なる、<もの語り的存在>と出会う。ベンチの老女が伝える記憶の家には、屋根と柱と壁も床も無い。只あるのは一つの規則だけ、「議論に解決を与えるな("もう一方の側では・…
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<方法としてのイギリス>   - アーノルド・ウェスカーの演劇を考える

<方法としてのイギリス>- アーノルド・ウェスカーの演劇を考える アーノルド・ウェスカー「ぼくはエルサレムのことを話しているのだ」をブレヒト小屋で観た。この芝居はイギリス東部に位置するノーフォークを舞台にとっている。ノーフォークといえば、英国が英国である根拠、言い換えれば英国の起源が記憶される場所。アングロサクソン…
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アンドロイド劇「ジェミノイドF」の感想文    

俳優の「顔」が舞台の「言葉」に対応するとしたら、美術はなんだろうか?美術は、舞台の「家」に対応するといえるだろうか。アイルランドに公演しに来た「東京ノート」といえば、建築と演劇のイメージが交錯する特異な舞台美術だったことを覚えている。但し、建築といっても、舞台の「家」だから、この「家」には天井がなく柱も壁もない、大変奇妙な構築物である。…
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チェーホフ「桜の園」 - 2011年度東京演劇アンサンブル研究生公演の感想文

東京演劇アンサンブル研究生公演のチェーホフ「桜の園」(メイエルホリド版)を観劇した。立ち退きの主題は、現在私達が直接対峙している、世界資本主義の脱領土化の現実に木霊する。自分達がどこに住んでいるかを知らなければならないんだ、と語ったアイルランド作家フリールの言葉を思い出した・・・ そして、アインシュタインの言葉も。「なぜ木を切…
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ピーターブルックの「魔笛」を観た感想   本多敬

今日埼玉で、ピーターブルックの「魔笛」を観た。蜷川的スペクタクルとは違い、竹と布と簡単な照明で舞台美術が構成されている。白人達の閉じた普遍世界が、妖精(アフリカ系俳優達)に取り囲まれる。ポストコロニアリズム的テーマの視覚化だ。昔ダブリンで観劇した「コスチューム」を思い出したな。 「望みをもちましょう。でも望みは多すぎてはいけま…
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鄭福根「荷(チム)」の感想    -ブレヒト小屋での観劇ー

「荷(チム)」の感想 敗戦の年八月、強制労働と慰安婦を強いられた朝鮮人達は、浮島号に乗船しました。しかし演劇「荷」が呈示するように、彼等・彼女達の存在は、日本と朝鮮双方に都合が悪い歴史だったのです。経済を優先させた「復興」のためと、米国資本主義のために働く駒として再出発するには、そうした歴史の認識は、役に立たないどころか、邪魔なも…
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鄭福根(チョン・ボックン)は語る  ー 東京演劇アンサンブル公演「荷」(チム)の資料より ー

<東京演劇アンサンブル公演「荷」(チム)のパンフより> 鄭福根(チョン・ボックン)ー 作者の言葉 演劇「荷」は苦痛と治癒に関する物語だ。近代史における韓日関係は、基本的に暴力の被害者と加害者間の問題である。国家、民族などという言葉を取り去って見れば、事の本質は簡単に現れる。 暴力の被害を被った人々は、その被害を克服し、健康…
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アイルランドの戯曲、ブライアン・フリールの"トランスレーションズ"を読もう 1-8

アイルランドの戯曲、ブライアン・フリールの"トランスレーションズ"を読もう Brian friel "Translations" ト書き;劇が始まると、メイナスがセアラに喋り方を教えている。メイナスはヘッジ・スクールの校長ヒューの長男。幼い頃に事故で足を怪我し、それ以来歩行が不自由。学校と父の世話をしている。 セアラ…
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アイルランドの戯曲、ブライアン・フリールの"トランスレーションズ"を読もう

・アイルランドの戯曲「トランスレーションズ」"を読もうー豆知識その1、ヘッジ・スクールhedge-school]アイルランドでは19世紀まで、英国政府の政策で学校は公認されていなかったが、ヘッジ・スクールとして、野外学校、青空教室(本編では牛小屋)が多くの教師の努力で続けられていた 1、劇が始まると、メイナスがセアラに喋…
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ウェスカー「シャイロック」の感想文  東京演劇アンサンブル公演より     本多敬

ウェスカー原作「シャイロック」(東京演劇アンサンブル公演)の感想 1、「ユダヤ人」というと、「偶像崇拝禁止」の宗教のことをまず思い浮かべる。では、偶像崇拝とはなにか?偶像崇拝ー絵画・彫刻・自然物などの可視的対象物を信仰の対象として崇拝・礼拝すること。ただし、ロンドンのユダヤ人の友達にきいたら、人間にとって都合がいい、自己完結した観…
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